刑事事件示談の流れは
早期に示談を成立させるメリットは大きい
目次
Q 刑事事件の示談の流れを教えてください。
①被害届提出前の示談
刑事事件を起こしてしまったからと言って、必ず、警察沙汰や裁判沙汰になる訳ではありません。
まず、被害者が被害届を出すことが、多くの場合、刑事事件の出発点になります。友人同士の喧嘩や、グループ内での金銭トラブルで、仮に刑法に触れるようなことがあっても、友人、グループ内で解決され被害届が出されないことが多いでしょう。
しかし、被害者が被害届を提出して処罰を求めると話が変わってきます。また、被害届が提出されなくとも、重大な事件(殺人、強盗など)の場合も同様です。
そのため、被害者の被害届提出までに示談を成立させることが重要となります。示談成立の場合には、警察に刑事事件として知られることなく事件終了となることが多いでしょう。
②逮捕される前の示談
次に、被害届が提出された後、警察は、当該事件を刑事事件として扱うかどうかを判断します。警察官が刑事事件として扱わないと判断した場合には、加害者は、前科・前歴が付かずに済みます。
詐欺事件など立証が難しいケースなどでは、警察が被害届を受理したとしても、事件化しないで終わることがあります。
そして、警察が刑事事件として扱う場合には、逮捕するか、在宅事件扱いするかを判断します。
示談が成立していれば、警察が刑事事件化しない判断をして、逮捕されないで済む可能性が高くなります。
③勾留請求前の示談
事件が検察官に送致されると、まず、検察官が、逮捕中の事件について勾留請求を行うか判断します。勾留請求されない事件は在宅事件扱いという形になります。勾留は最初10日間で、延長されると更に最長10日間となります。
この時までに示談が成立していれば、勾留請求されない可能性が高くなります。
④起訴前の示談
検察官が取調べを行い、起訴・不起訴の判断を行ないます。検察官の判断は、公判請求(公開法廷で裁判を行う)、略式命令請求(罰金刑または科料になる)、不起訴になります。不起訴になれば、前科が付きません。
起訴時までに示談が成立していれば、不起訴となる可能性が高くなります。平成26年版の犯罪白書によれば、平成25年の刑法犯の不起訴率は61.1パーセントになっています。交通事故を含めたときの不起訴率は更に高く67.2パーセントです。不起訴率が高いことから、示談の成立は重要な意味を持ちます。
⑤刑事裁判結審前の示談
起訴後には、刑事裁判が始まります。刑事裁判の最終的な判断は次のとおりです。
有罪判決の場合には、懲役・禁固の実刑、懲役・禁固の執行猶予、罰金刑・科料(罰金刑・科料で執行猶予が付くのはまれです)となります。
他方、無罪、その他(控訴棄却など)となります。無罪となれば、前科は付きません。
検察官の起訴時までに示談が成立しなくても、刑事裁判の終了時までに示談が成立していれば、まだ大きなメリットがあります。執行猶予判決になる可能性が高くなり、刑務所に行くことを回避できます。
Q どのタイミングで示談をすれば、逮捕されないでしょうか?
被害届の提出前か、警察が刑事事件として扱う前までに示談をすれば、逮捕されない可能性が高くなります。
確かに、加害者が「たいしたことがない事件」と思って、示談することを大げさと考えて行わないことがあります。また、示談した場合の金額の負担を考えて「どうにかなるだろう」と棚上げすることもあります。実際、そのような形で事件が終了することもあります。
しかし、示談を棚上げした結果、刑事事件として扱われ、逮捕されてしまうリスクもあります。逮捕された場合、会社を解雇されてしまう可能性があることを考えると決して軽視できないものです。
ですので、何か思い当たる事件がある場合には、できるだけ早く弁護士にご相談されることをお勧めします。刑事事件の経験がある弁護士からアドバイスを受ければ、より正確な見通しを立てることができます。示談をするかどうかの見極めを立てることができ、示談成立のタイミングを逃すのを防止することにつながります。
Q どのタイミングで示談をすれば、前科・前歴が付かないでしょうか?
できるだけ早いタイミングで示談をすることで、前科・前歴が付かない可能性が高くなります。
特に、前科については、検察官の起訴・不起訴の判断時までに示談を成立させることが重要です。検察官が刑事事件を不起訴にする割合は67.2パーセントです。起訴・不起訴の判断では示談の成立は評価されますので、起訴時までに示談することが重要です。
歴が付かないようにするには、被害届提出までに示談が成立していると良いでしょう。前歴とは、捜査の対象となったことを意味しますので、警察が動く前までの示談が大きい意味を持つからです。ただし、前科と異なり、前歴がつくことの不利益は小さいので、そこまで重視する必要性はありません。
Q どのタイミングで示談をすれば、マスコミに事件を報道されないでしょうか?
被害者が被害届を提出する前、又は、警察が逮捕を判断する時までに示談が成立していれば、マスコミに事件を報道されない可能性が高くなります。
マスコミ報道を見ていますと、逮捕された時に報道されることが多いです。また、著名人などの場合にはマスコミ報道から警察に情報が行き、刑事事件化することも多くあります。
そのため、できる限り早い段階で示談が成立すればするほど、マスコミに事件を報道されない可能性が高くなると考えられます。
Q 家族が逮捕されています。示談をすればすぐに釈放されますか?
被害者と示談をして、許してもらうことができれば、すぐに釈放される可能性が高くなります。
逮捕は最長72時間です。逮捕に続く勾留は最初10日間、さらに最長10日間延長されることがあります。しかし、被害者との間で示談が成立すれば、将来不起訴になる可能性が高くなりますので、すぐに釈放されることが多いです。示談の成立は、身柄釈放にとっても重要になります。
なお、起訴・不起訴の判断においては、示談の成立は大きい影響がありますが、前科前歴の有無や、反省・更生の程度、定職の有無など多くの事実から判断されます。示談の成立だけでなく、二度と同じようなことをしないための対策をとることも重要です。
代表弁護士紹介
カスタマーレビュー
迅速な弁護活動のおかげで、示談成立。適切な会社対応で、今まで勤務していた会社に戻れた。
by 死亡事故を起こしてしまった方のご家族
★★★★★
■年■月上旬に息子が会社の帰宅中、自家用車を運転中に携帯電話にメールの着信があり、メールの内容を確認した際に前方確認を怠り、同方向へ進んでいた自転車に後方から追突してしまいました。自転車を運転された方は脳挫傷の怪我を負い、数時間後にお亡くなりになりました。
息子から事故の一報を受け、救急車の手配、警察への連絡を既に行ったことは確認できましたがそれ以降は何の音沙汰がありませんでした。息子は現行犯で逮捕され、最寄りの警察署に勾留されていました。
私共夫婦は、翌日に被害者のご家族へ謝罪することができましたが、今後、息子がどのような状況になるのか解りませんでしたので「アトム法律事務所」へ相談しました。
今回、息子の弁護を野根弁護士が引き受けて下さいました。早々に息子と接見して頂いたり、息子が勤務した会社の上司へ面会して下さったり、その報告を随時連絡して頂きました。野根弁護士は息子と何度か接見して頂いており、息子も精神的に落ち着くことができたと思います。また、息子と頻繁に面会することができない私共夫婦にとってはその報告がとても助かりました。
勾留期間の延長に対し、勾留延長決定に対する準抗告を行って頂き、息子は保釈できました。国選の弁護士では保釈請求の手続き等は自ら進んで行わないと聞いています。
■月中旬に公判が行われ、判決は量刑に執行猶予が付くことになりました。息子は現在、今まで勤務させて頂いた会社で就業しています。被害者ご家族への償いの気持ちを忘れずに息子が早く自立し、今後の生活を営むことを見守りたいと思っています。
本当に野根弁護士はじめアトム法律事務所のスタッフの皆様へ感謝いたします。
様々な状況で難航した示談交渉を粘り強くまとめてくれたので、普通の生活に戻れた。
by 暴行事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
自分は悪くない、でも法律上は暴行罪に該当。では相手は何故突き飛ばしておいて不問なのか?証拠もなければ私の主張を客観視できる目撃者もいない。罰金を払いたくないのではなく、不合理な状況に対処法がわからない時にアトムさんを知りました。
担当の野尻先生は、冷静かつ傾聴の姿勢で接して下さり、コミュニケーションを大事にして下さいました。様々な状況で難航した示談もまとめて頂き、普通の生活に戻れました。
おかれている状況を客観的に判断し、より良い状況に導いて頂いたと深く感謝しています。有難うございました。
弁護士先生が接見に来てくれた時は地獄に仏と思った。釈放、示談、不起訴、社会復帰のすべてを実現
by 痴漢事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
酩酊したまま警察署で事情聴取され一旦自宅待機させられたときにアトム法律事務所24時間受付の方に刑事弁護について相談させて頂きました。
そして約2時間後の朝7時、逮捕・拘留され、約5時間におよぶ事情聴取、全く時が進まない留置所の生活が始まりました。もう人生終わりだ…。と思った夜の8時30分、永田先生に接見して頂きました。(地獄で仏)
「検察に訴えて拘留を阻止…。不起訴になるよう示談し、告訴を取り下げて…。一刻も早く社会復帰ができるよう…。」信じられないような言葉の数々、しかしそれらをすべて迅速に実現して頂きました。
今、こうしてこれまでどおりの社会生活を送れるのは、アトム法律事務所および永田先生のおかげです。心底から自身の過ちを反省し、日々自分の言動に細心の注意を払って生活して参ります。
本当にありがとうございました。
処罰感情の強い被害者に対して、粘り強い交渉で示談成立。被害届は出されず、事件化せずに無事解決。
by 盗撮事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
被害者の処罰感情がとても強く、事件化は避けられないと思っていました。
2ヶ月の期間の末、示談が成立し、被害届も出されることもなく終わり、とても感謝しております。
これからは、家族のため一生懸命働いて、償っていきたいと思います。
刑事事件に強い弁護士が、遠方の被害者との迅速な示談交渉で前科がつかなかった。会社対応も安心。
by 強制わいせつ事件を起こしてしまった方のご本人
★★★★★
この度は本当にありがとうございました。野崎先生には本当に感謝しています。1週間後に警察署に来るように言われ、とても不安で何か相談できないかとインターネットで見たのがアトム法律事務所でした。福岡にも事務所があり、刑事事件に強く、職場などへの対応も考慮していることから、かなり安心感がありました。
警察署に行き、逮捕され、これから長い取調べの日々が続くかと苦痛でしたが、野崎先生が被害者様との示談を急いで下さり、また警察署と事務所も遠いのにすぐに来て下さり、想像以上に早く出てくることができました。遠方の被害者様のところにもすぐに行ってくれて本当に助かりました。アドバイスもとても参考になりました。取調べの時もしっかり守ることができました。本当にありがとうございました。
弁護士先生の「本当に助けてあげたい」という熱意・人間味に感動。丁寧に説明・対応してくれた。
by 強姦未遂事件を起こしてしまった方のご家族
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突然の息子の逮捕の一報を受け、パソコンから様々な弁護士事務所を検索・調査した結果「刑事事件に強い!」「24時間受付」から翌朝電話しました。
私としても勿論すべてが初めてのことで何をしていいのか全く分からないのを、1つ1つ丁寧に説明・対応して下さいました。
特に驚いたと言いますか、感動したのは、先生方の「本当に助けてあげたい」という熱意・人間味です。
お蔭様で息子は示談成立、不起訴となりました。
先生方は息子の将来、希望、夢、光すべてを不可能な領域から全力で与えて下さいました。親共々感謝という一言ではとても終わらせられない、とても大きな感情を持ち続けていくと思います。
本当にありがとうございました。
粘り強い示談交渉で困難と思われた執行猶予付き判決を獲得。保釈中の生活面も適切に助言してくれた。
by 詐欺事件を起こしてしまった方のご家族
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息子の突然の逮捕、勾留と何も解からず不安な毎日の中、野根先生には常に親身になり対応して頂き、息子も私も大変感謝致しております。難しいと思われていた執行猶予付き判決も頂き、被害者の方々への示談交渉や、保釈中での生活面等を適切に助言をして下さいました。
今は息子も仕事に従事し懸命に前を向き頑張っております。日々平凡な家族での生活に感謝し、これからも過ごして行きたいと思います。
野根先生を始め、アトム法律事務所の方々のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
野根先生、有難うございました。
今の状況や今後の処遇について丁寧に説明してくれたおかげで慌てずに対応できた。会社にも残れた。
by 窃盗未遂事件を起こしてしまった方ご本人
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