示談示談とは
5分でわかる示談
目次
Q 示談とはどういう意味ですか?
一般的に、示談とは、私法上(市民相互の権利関係などを規律)の紛争を、民事裁判の形ではなく、当事者による合意という形で解決することをいいます。たとえば、離婚、交通事故、強制わいせつ事件などで慰謝料の金額やその他の条件を決めて、紛争を終わらす合意がされる場合があります。示談とは、その合意のことです。
また、刑事事件で「示談」という場合には、当事者による合意の内容として、被害回復の実現(又はその見込み)と被害者の許しという事項が重要になります。なお、名誉棄損罪、器物損壊罪などの親告罪(告訴がなければ起訴できない犯罪)においては、起訴までに告訴を取り下げてもらうことが合意の内容として重要になります。
弁護士の仕事と言うと「裁判」をイメージされる方が多いと思います。しかし、実は、示談交渉の方が裁判よりも圧倒的に件数が多いです。
弁護士に示談交渉を依頼されると、スピーディーに示談成立が可能となるケースが多くあります。スピーディーな示談の成立は、刑事事件では重要です。また、ご依頼者にとって有利となるよう、示談金の支払額を大幅に減らすことができるケースも多くあります。
Q 刑事事件の示談はどういう意味がありますか?
刑事事件で示談は、検察官、裁判官の量刑判断に有利な影響を与えます。検察官の量刑判断についてですが、不起訴処分につながる可能性が高くなります。
そのため、できるだけ早く弁護士をつけて示談成立に努めることが重要です。基本的には逮捕されてから最長23日の間に起訴・不起訴が判断されるので、示談交渉の時間の余裕がありません。
不起訴になれば、無罪判決と同じく前科はつきません。また、将来の不起訴処分が見込まれるため、逮捕・勾留されない可能性が高くなります。なお、逮捕・勾留中でもすぐに釈放される可能性が高くなります。
逮捕・勾留されると、職場を休むことになり、勤務先に迷惑をかけることにもなります。また、職場の上司や同僚などに逮捕されたことが伝わると、偏見が生じ、働きづらくなることもあります。不起訴の獲得はとても重要です。
特に、名誉棄損罪、器物損壊罪などの親告罪においては、起訴までに告訴が取り下げられれば、必ず不起訴になります。スピーディーな示談の成立はとても大事です。
また、示談成立が起訴の後であっても、裁判官の判断に影響を与えるので、やはり大事です。示談の成立により、保釈が認められやすくなる、執行猶予になりやすくなる、刑が軽くなることがあるなど、ご依頼者にとって良い影響があります。
Q 刑事事件で示談をして執行猶予になるメリットは何ですか?
執行猶予になれば、刑務所に行かなくてよいのです。刑務所に1、2年服役することになれば、よっぽどのことがない限り、勤務先を辞めることになるでしょう。
服役後の再就職は苦労することが多く、また、服役中の1、2年は収入を得ることができないため、妻や子どもがいればとても辛いものです。
しかし、執行猶予が付けば、これまで通りの社会生活を営むことができます。会社に勤務することも、家族と過ごすことも、これまでと同じです。
Q 刑事事件で示談をして保釈が認められるメリットは何ですか?
刑事裁判は、起訴された後、通常3か月前後かかります(略式手続などを除きます)。起訴後の裁判中も勾留されることが多くありますが、その裁判期間中、社会生活を営むことができなくなります。
捜査時に10日から20日間ほどの身柄拘束を受けても、理解のある勤務先であれば雇い続けてもらうこともできるでしょう。しかし、その身柄拘束期間が、さらに、3か月前後伸びるとなるとどうでしょうか。その期間、会社に出勤できないと、勤め先の会社には代わりの社員を新たに雇う必要が生じます。そのため、刑事裁判を受けるご本人には解雇される可能性が高くなります。
保釈が認められれば、刑事裁判が行われる期間であっても、会社への出勤を再開して、クビになるリスクを減らすことができるので大きな意味があります。
Q 示談と和解は、意味が異なりますか?
示談と和解は、基本的には意味は同じです。ですので、特に区別して対応される必要性はありません。なお、法律的な難しい話になりますが、和解とは、数ある示談のうち、「お互いが譲歩」をした場合のその私法上の法的性質のことを言います。
Q 刑事事件の示談と民事事件の示談の関係は?
理論的には、示談(じだん)は民事事件の話であって、「刑事事件の示談」と言うとやや不正確になります。ただ、「刑事事件の示談」という用語も、実際上は多く使われています。
一般の方にとっては、「示談」の意味が正確に分からないことが多いと思います。そのうえに、「示談」という言葉が、民事事件、刑事事件という2つの分野に出てくるので混乱しがちになります。
民事事件とは、個人と個人(会社などの法人を含みます)の間の紛争で、その多くが財産の権利(所有権、損害賠償請求権など)をめぐる紛争を言います。民事事件に関する裁判(民事裁判)は、個人が民事訴訟を提起することで始まります。
刑事事件とは、個人と国家との間の紛争で、刑法などに定められている罪を犯したかどうか、また、その処罰をめぐる紛争を言います。刑事事件に関する裁判(刑事裁判)は、検察官が、罪を犯した疑いのある人を起訴することで始まります。なお、刑事裁判は、治安維持などを目的に行われます。
示談では、個人(加害者)と個人(被害者)が、被害者の損害賠償請求権という権利について、合意によって解決(示談金を確定し支払うなど)するので、民事事件です。
しかしながら、示談が成立すると、刑事事件においても、検察官、裁判官の量刑判断に有利な影響を与えるという大きなメリットがあります。
Q 民事事件の示談が刑事事件に影響するのはなぜですか?
それは、①当事者の間では紛争が解決し、②被害者の被害回復が実現され(又はその見込みがある)、③被害者が許している場合には、国家(検察、警察等)が介入して加害者を処罰する必要性は薄くなるからです。
このように、示談は民事事件だけでなく、刑事事件にも影響するため、一見するとその関係がややこしくなります。
なお、刑事事件に影響する示談で注意点があります。それは、当事者間で示談が成立しても、その後、約束が守られず賠償金額の支払いがされない場合には、刑事裁判への影響はあまりないことです。
このような場合には、被害回復の実現とは評価されず、被害者が許さないケースがほとんどで、そもそも当事者の間で紛争が解決されたとも言えないからです。
代表弁護士紹介
カスタマーレビュー
迅速な弁護活動のおかげで、示談成立。適切な会社対応で、今まで勤務していた会社に戻れた。
by 死亡事故を起こしてしまった方のご家族
★★★★★
■年■月上旬に息子が会社の帰宅中、自家用車を運転中に携帯電話にメールの着信があり、メールの内容を確認した際に前方確認を怠り、同方向へ進んでいた自転車に後方から追突してしまいました。自転車を運転された方は脳挫傷の怪我を負い、数時間後にお亡くなりになりました。
息子から事故の一報を受け、救急車の手配、警察への連絡を既に行ったことは確認できましたがそれ以降は何の音沙汰がありませんでした。息子は現行犯で逮捕され、最寄りの警察署に勾留されていました。
私共夫婦は、翌日に被害者のご家族へ謝罪することができましたが、今後、息子がどのような状況になるのか解りませんでしたので「アトム法律事務所」へ相談しました。
今回、息子の弁護を野根弁護士が引き受けて下さいました。早々に息子と接見して頂いたり、息子が勤務した会社の上司へ面会して下さったり、その報告を随時連絡して頂きました。野根弁護士は息子と何度か接見して頂いており、息子も精神的に落ち着くことができたと思います。また、息子と頻繁に面会することができない私共夫婦にとってはその報告がとても助かりました。
勾留期間の延長に対し、勾留延長決定に対する準抗告を行って頂き、息子は保釈できました。国選の弁護士では保釈請求の手続き等は自ら進んで行わないと聞いています。
■月中旬に公判が行われ、判決は量刑に執行猶予が付くことになりました。息子は現在、今まで勤務させて頂いた会社で就業しています。被害者ご家族への償いの気持ちを忘れずに息子が早く自立し、今後の生活を営むことを見守りたいと思っています。
本当に野根弁護士はじめアトム法律事務所のスタッフの皆様へ感謝いたします。
様々な状況で難航した示談交渉を粘り強くまとめてくれたので、普通の生活に戻れた。
by 暴行事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
自分は悪くない、でも法律上は暴行罪に該当。では相手は何故突き飛ばしておいて不問なのか?証拠もなければ私の主張を客観視できる目撃者もいない。罰金を払いたくないのではなく、不合理な状況に対処法がわからない時にアトムさんを知りました。
担当の野尻先生は、冷静かつ傾聴の姿勢で接して下さり、コミュニケーションを大事にして下さいました。様々な状況で難航した示談もまとめて頂き、普通の生活に戻れました。
おかれている状況を客観的に判断し、より良い状況に導いて頂いたと深く感謝しています。有難うございました。
弁護士先生が接見に来てくれた時は地獄に仏と思った。釈放、示談、不起訴、社会復帰のすべてを実現
by 痴漢事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
酩酊したまま警察署で事情聴取され一旦自宅待機させられたときにアトム法律事務所24時間受付の方に刑事弁護について相談させて頂きました。
そして約2時間後の朝7時、逮捕・拘留され、約5時間におよぶ事情聴取、全く時が進まない留置所の生活が始まりました。もう人生終わりだ…。と思った夜の8時30分、永田先生に接見して頂きました。(地獄で仏)
「検察に訴えて拘留を阻止…。不起訴になるよう示談し、告訴を取り下げて…。一刻も早く社会復帰ができるよう…。」信じられないような言葉の数々、しかしそれらをすべて迅速に実現して頂きました。
今、こうしてこれまでどおりの社会生活を送れるのは、アトム法律事務所および永田先生のおかげです。心底から自身の過ちを反省し、日々自分の言動に細心の注意を払って生活して参ります。
本当にありがとうございました。
処罰感情の強い被害者に対して、粘り強い交渉で示談成立。被害届は出されず、事件化せずに無事解決。
by 盗撮事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
被害者の処罰感情がとても強く、事件化は避けられないと思っていました。
2ヶ月の期間の末、示談が成立し、被害届も出されることもなく終わり、とても感謝しております。
これからは、家族のため一生懸命働いて、償っていきたいと思います。
刑事事件に強い弁護士が、遠方の被害者との迅速な示談交渉で前科がつかなかった。会社対応も安心。
by 強制わいせつ事件を起こしてしまった方のご本人
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この度は本当にありがとうございました。野崎先生には本当に感謝しています。1週間後に警察署に来るように言われ、とても不安で何か相談できないかとインターネットで見たのがアトム法律事務所でした。福岡にも事務所があり、刑事事件に強く、職場などへの対応も考慮していることから、かなり安心感がありました。
警察署に行き、逮捕され、これから長い取調べの日々が続くかと苦痛でしたが、野崎先生が被害者様との示談を急いで下さり、また警察署と事務所も遠いのにすぐに来て下さり、想像以上に早く出てくることができました。遠方の被害者様のところにもすぐに行ってくれて本当に助かりました。アドバイスもとても参考になりました。取調べの時もしっかり守ることができました。本当にありがとうございました。
弁護士先生の「本当に助けてあげたい」という熱意・人間味に感動。丁寧に説明・対応してくれた。
by 強姦未遂事件を起こしてしまった方のご家族
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突然の息子の逮捕の一報を受け、パソコンから様々な弁護士事務所を検索・調査した結果「刑事事件に強い!」「24時間受付」から翌朝電話しました。
私としても勿論すべてが初めてのことで何をしていいのか全く分からないのを、1つ1つ丁寧に説明・対応して下さいました。
特に驚いたと言いますか、感動したのは、先生方の「本当に助けてあげたい」という熱意・人間味です。
お蔭様で息子は示談成立、不起訴となりました。
先生方は息子の将来、希望、夢、光すべてを不可能な領域から全力で与えて下さいました。親共々感謝という一言ではとても終わらせられない、とても大きな感情を持ち続けていくと思います。
本当にありがとうございました。
粘り強い示談交渉で困難と思われた執行猶予付き判決を獲得。保釈中の生活面も適切に助言してくれた。
by 詐欺事件を起こしてしまった方のご家族
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息子の突然の逮捕、勾留と何も解からず不安な毎日の中、野根先生には常に親身になり対応して頂き、息子も私も大変感謝致しております。難しいと思われていた執行猶予付き判決も頂き、被害者の方々への示談交渉や、保釈中での生活面等を適切に助言をして下さいました。
今は息子も仕事に従事し懸命に前を向き頑張っております。日々平凡な家族での生活に感謝し、これからも過ごして行きたいと思います。
野根先生を始め、アトム法律事務所の方々のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
野根先生、有難うございました。
今の状況や今後の処遇について丁寧に説明してくれたおかげで慌てずに対応できた。会社にも残れた。
by 窃盗未遂事件を起こしてしまった方ご本人
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