傷害暴行傷害 示談しない場合や示談拒否の場合は
刑事処分に影響がある
目次
Q 被害者と示談しないケースは、どのようなケースですか?
示談とは、お金の問題(民事)を当事者の話合いで解決する方法を言います。話合いという解決方法ですので、以下の事例のように示談しないこともできます。そして、その影響は各事案で様々です。
たとえば、被害者がちょっとしたかすり傷で100万円もの金額を請求してきたような不当請求の場合があります。このようなケースでは、加害者は、被害者の不当請求を呑むわけには行きませんので、大幅な金額の減額がない限り、示談は成立しないでしょう。
次に、たとえば、加害者と被害者の主張が食い違う場合に示談しないという選択をとることもあります。
暴行、傷害事件は、感情的に対立した中で起きた事件ですので、被害者が、相手を陥れたい、又は、恐怖のあまりオーバーに事実関係をいうこともあります。また、加害者は、飲酒が原因となって暴力をふるってしまうことも多く、その場合には記憶がはっきりしていないこともあります。
そのため、素手で殴ったのか、凶器を使ったのか、殴った回数や、何と言ったのか等、事実関係がずれることがあります。
最後に、たとえば、単に、加害者がお金を支払いたくないから示談を行なわない場合があります。
Q 被害者と示談しなかったらどうなりますか?また、その対応は?
被害者と示談しなかった場合ですが、民事事件では、被害者が傷害による損害額の回復を求めて民事裁判をする可能性があります。また、刑事事件では、検察官の起訴・不起訴等、裁判官の量刑判断に影響を与える可能性があります。
まず、「不当請求のケース」ですが、加害者が支払うべき金額は、民事裁判で決めてもらった方が良いでしょう。
民事裁判は公平な手続であり、加害者にとって正当な賠償金額を判断してもらうことができます。したがって、不当請求のケースでは、加害者は、被害者の請求を拒否するのが合理的な対応になります。
また、検察官等に対して事情を説明する必要があります。
検察官の起訴・不起訴の判断では、被害者の被害回復の事実も重視されます。不当請求のケースでは、被害者は、加害者に対し、刑事告訴等で脅しをかけて、不当な金額を得ようとすることがあります。
また、場合により、加害者に圧力をかけるために、警察官、検察官に対して「加害者が誠実に対応しない。」等と説明しに行くこともあります。
そのため、加害者が誠実に対応していること、合理的な示談金の提示をしていること等の事情を、警察官、検察官に対して説明した方がよいでしょう。
不当請求する被害者が「検察官が示談しないと厳罰にすると言っていた。」などと事実に合致しないことを言うこともあるので、その確認もできます。
次に、「事実関係の認識が違うケース」ですが、加害者はまずは謝罪に努め、その上でお互いの認識の違いを冷静に話し合ったり(誤解を解くのも大切です)、また、客観的な証拠、第三者の話などから、事実関係の大きなずれをなくすようにする必要があるでしょう。
そして、被害者の認識に理由があれば、折れて示談成立に努める必要があります。
最後に、「お金を払いたくないケース」ですが、このような場合には、被害回復に努める姿勢がないと評価され、刑事事件化した場合には厳しい処分が予想されます。誠実に示談交渉されることを勧めます。
Q 傷害事件の示談交渉で、弁護士に依頼する必要性は?
傷害事件での示談交渉では、弁護士に依頼することをお勧めします。
たとえば、不当請求の場合では、それが不当請求であるかどうか、ご本人様が自信をもって判断するのは難しいと思います。
特に、加害者という立場に立ってしまった場合には、罪悪感や周りからの非難などから、そうでしょう。
弁護士に依頼すれば、第三者的な立場と法律の専門家としての立場から、冷静に不当請求だと判断し、
毅然と対応することも可能です。そして、示談せずにその後の民事裁判で、
支払額を大幅に減らせる場合もあります。
また、特に、不当請求の場合には、被害者が交渉で圧力をかけてくることもありますが、弁護士がつけば、
弁護士が直接被害者と対応しますので、ご本人様に直接の連絡が行くのを防ぐことができます。そして、ご本人様は、弁護士のアドバイスを聞き、
冷静に判断することが可能となります。
加害者と被害者が直接に示談交渉する場合、ケースにより、被害者が強迫を受けたと感じることもあります。そのような可能性がある事案では、逮捕・勾留手続に発展することもありますので、弁護士に示談交渉を依頼するのが
安全です。
また、不当請求の場合などにおいては、検察官等に対し、示談できない事情を説明する必要がありますが、弁護士に依頼されればより適切に対応することが可能となります。
検察官も、弁護士と同じく、司法試験に合格して司法研修所の教育を受けた法律家です。そのため、検察官と同じ法律の素養、また、その後の実務の経験がある弁護士であればこそ、検察官に対し、正確にご依頼者様の事情を説明し、交渉することが可能です。これにより、
刑事処分をできる限り軽くすることも可能な場合があります。
Q 被害者が示談拒否しています。どうしたらよいですか?
被害者が示談拒否した場合の対応は、その原因に応じて異なります。
被害者が示談拒否しているということですが、どのようにしてその事実を確認されたのでしょうか?被害者が本当に示談拒否しているのかどうか、今一度確認する必要があります。
暴行・傷害事件では、お互いに感情的に対立して事件になっていますので、事件に近い日では、被害者の怒り等が高ぶっていることが多いです。そのため、被害者が、警察官等に対し、「加害者を厳罰にして欲しい。」、「示談は一切拒否する。」と述べていても、後で冷静になって気持ちが変わることもあります。
被害者が、治療費や慰謝料等を早くにもらうためには示談が一番良い方法ですので、被害者が示談したいと望むことも多くあります。
また、被害者が入院中、又は、通院中であり、今後どのぐらい医療費がかかるか、後遺症が出るか等が分からないため、示談できないケースもあります。
このようなケースでは、被害者が完治し、又は、症状固定(後遺症の確定)となって被害額が確定するまで、通常、示談の成立を待つ必要があります。
ただし、被害者が治療費等を支出するのは加害者の責任ですので、実際にかかった治療費等については領収書をもらったうえで加害者がすぐに支払う方がよいでしょう。
最後に、被害者が、現在も、加害者に怒りや恐怖を持っており、示談交渉を一切拒否しているケースがあります。
被害者が怒りを持っているケースでは、とにかく謝罪に努める必要があります。他方、被害者が恐怖を持っている場合には、加害者が被害者の住所を知らされないケースが多いと思いますし、仮に知っていたとしても接触するのは控えた方が良いです。
被害者からすれば、恐怖を持っているにもかかわらず、再度、加害者が接触してくれば、更なる報復と思って更に恐怖を覚えることにもなりかねません。
第三者の弁護士に依頼し、弁護士から謝罪や示談の連絡をしてもらうべきです。弁護士は法律の専門家であるだけでなく、厳しい弁護士倫理に服していますので、信頼もあります。ですので、被害者も、弁護士とであれば連絡をとることもあります。
なお、被害者が示談拒否したどのケースでも、加害者は、被害者に対し、誠実に対処してください。たとえば、謝罪に努める(第三者の弁護士に依頼して行う場合もあります)、適正な金額を支払う旨を伝えるなどです。
Q 被害者が示談拒否しているケースで、弁護士に依頼する必要性は?
示談交渉では、適正な示談金をどのように算定するか、被害者とどのように対応するかなどは、難しい問題です。
また、被害者の連絡先が分からないなどの問題もあります。
弁護士に依頼されれば、弁護士が
包括的・全般的に代理して対応できます。
そして、弁護士が示談交渉を行なうことで、適正な金額の提示がなされ、示談成立につながることも多いです。また、被害者も、弁護士に限定という条件であれば、検察官等を通じて
連絡先を教えてくれることもあります。
弁護士がつくことでのメリットは被害者との示談対応だけではありません。仮に、被害者と示談できなかったとしても、加害者が、示談交渉にあたり、どのように対応したかは刑事事件では評価されます。
弁護士は、加害者に対し、どのようにして示談交渉を対応すべきかアドバイスすることも可能です。
また、弁護士が示談交渉するケースでは、交渉経過を記録で残し、後日、検察官、裁判官に対し、誠実に示談交渉したことを
説得的に説明することも可能です。
刑事事件での検察官の起訴・不起訴の判断、裁判官の量刑の判断では、示談成立だけではなく、上記のような示談交渉における「加害者の真摯な対応」も重要なのです。
Q 被害者から殺人未遂と言われましたが、どう対応すればよいですか?
殺人未遂は重罪で、かつ、傷害事件との区別は専門的な話になりますので、弁護士に相談されることを勧めます。
殺人未遂かどうかは、かなり事実関係を分析し、専門的な法的判断を加えなければ判断できない問題です。
たとえば、①死につながる危険性が高い箇所に怪我を負わせたのか、②殺傷能力の高い凶器をどのように使用したのか、③人を殺すほどの動機があったかなど、様々なことが問題になります。
実際、警察官の逮捕事実で殺人未遂とされていても、その後、取調べ等を経て、検察官が起訴する段階では、傷害事件となっていることはよくあります。
そのため、被害者から殺人未遂と言われても、殺人未遂かどうかは分かりません。そして、殺人未遂と傷害事件では、刑事事件の進み方、損害賠償金額の算定も大きく変わってきますので、できるだけ早く、弁護士に相談されるのを勧めます。
代表弁護士紹介
カスタマーレビュー
迅速な弁護活動のおかげで、示談成立。適切な会社対応で、今まで勤務していた会社に戻れた。
by 死亡事故を起こしてしまった方のご家族
★★★★★
■年■月上旬に息子が会社の帰宅中、自家用車を運転中に携帯電話にメールの着信があり、メールの内容を確認した際に前方確認を怠り、同方向へ進んでいた自転車に後方から追突してしまいました。自転車を運転された方は脳挫傷の怪我を負い、数時間後にお亡くなりになりました。
息子から事故の一報を受け、救急車の手配、警察への連絡を既に行ったことは確認できましたがそれ以降は何の音沙汰がありませんでした。息子は現行犯で逮捕され、最寄りの警察署に勾留されていました。
私共夫婦は、翌日に被害者のご家族へ謝罪することができましたが、今後、息子がどのような状況になるのか解りませんでしたので「アトム法律事務所」へ相談しました。
今回、息子の弁護を野根弁護士が引き受けて下さいました。早々に息子と接見して頂いたり、息子が勤務した会社の上司へ面会して下さったり、その報告を随時連絡して頂きました。野根弁護士は息子と何度か接見して頂いており、息子も精神的に落ち着くことができたと思います。また、息子と頻繁に面会することができない私共夫婦にとってはその報告がとても助かりました。
勾留期間の延長に対し、勾留延長決定に対する準抗告を行って頂き、息子は保釈できました。国選の弁護士では保釈請求の手続き等は自ら進んで行わないと聞いています。
■月中旬に公判が行われ、判決は量刑に執行猶予が付くことになりました。息子は現在、今まで勤務させて頂いた会社で就業しています。被害者ご家族への償いの気持ちを忘れずに息子が早く自立し、今後の生活を営むことを見守りたいと思っています。
本当に野根弁護士はじめアトム法律事務所のスタッフの皆様へ感謝いたします。
様々な状況で難航した示談交渉を粘り強くまとめてくれたので、普通の生活に戻れた。
by 暴行事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
自分は悪くない、でも法律上は暴行罪に該当。では相手は何故突き飛ばしておいて不問なのか?証拠もなければ私の主張を客観視できる目撃者もいない。罰金を払いたくないのではなく、不合理な状況に対処法がわからない時にアトムさんを知りました。
担当の野尻先生は、冷静かつ傾聴の姿勢で接して下さり、コミュニケーションを大事にして下さいました。様々な状況で難航した示談もまとめて頂き、普通の生活に戻れました。
おかれている状況を客観的に判断し、より良い状況に導いて頂いたと深く感謝しています。有難うございました。
弁護士先生が接見に来てくれた時は地獄に仏と思った。釈放、示談、不起訴、社会復帰のすべてを実現
by 痴漢事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
酩酊したまま警察署で事情聴取され一旦自宅待機させられたときにアトム法律事務所24時間受付の方に刑事弁護について相談させて頂きました。
そして約2時間後の朝7時、逮捕・拘留され、約5時間におよぶ事情聴取、全く時が進まない留置所の生活が始まりました。もう人生終わりだ…。と思った夜の8時30分、永田先生に接見して頂きました。(地獄で仏)
「検察に訴えて拘留を阻止…。不起訴になるよう示談し、告訴を取り下げて…。一刻も早く社会復帰ができるよう…。」信じられないような言葉の数々、しかしそれらをすべて迅速に実現して頂きました。
今、こうしてこれまでどおりの社会生活を送れるのは、アトム法律事務所および永田先生のおかげです。心底から自身の過ちを反省し、日々自分の言動に細心の注意を払って生活して参ります。
本当にありがとうございました。
処罰感情の強い被害者に対して、粘り強い交渉で示談成立。被害届は出されず、事件化せずに無事解決。
by 盗撮事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★
被害者の処罰感情がとても強く、事件化は避けられないと思っていました。
2ヶ月の期間の末、示談が成立し、被害届も出されることもなく終わり、とても感謝しております。
これからは、家族のため一生懸命働いて、償っていきたいと思います。
刑事事件に強い弁護士が、遠方の被害者との迅速な示談交渉で前科がつかなかった。会社対応も安心。
by 強制わいせつ事件を起こしてしまった方のご本人
★★★★★
この度は本当にありがとうございました。野崎先生には本当に感謝しています。1週間後に警察署に来るように言われ、とても不安で何か相談できないかとインターネットで見たのがアトム法律事務所でした。福岡にも事務所があり、刑事事件に強く、職場などへの対応も考慮していることから、かなり安心感がありました。
警察署に行き、逮捕され、これから長い取調べの日々が続くかと苦痛でしたが、野崎先生が被害者様との示談を急いで下さり、また警察署と事務所も遠いのにすぐに来て下さり、想像以上に早く出てくることができました。遠方の被害者様のところにもすぐに行ってくれて本当に助かりました。アドバイスもとても参考になりました。取調べの時もしっかり守ることができました。本当にありがとうございました。
弁護士先生の「本当に助けてあげたい」という熱意・人間味に感動。丁寧に説明・対応してくれた。
by 強姦未遂事件を起こしてしまった方のご家族
★★★★★
突然の息子の逮捕の一報を受け、パソコンから様々な弁護士事務所を検索・調査した結果「刑事事件に強い!」「24時間受付」から翌朝電話しました。
私としても勿論すべてが初めてのことで何をしていいのか全く分からないのを、1つ1つ丁寧に説明・対応して下さいました。
特に驚いたと言いますか、感動したのは、先生方の「本当に助けてあげたい」という熱意・人間味です。
お蔭様で息子は示談成立、不起訴となりました。
先生方は息子の将来、希望、夢、光すべてを不可能な領域から全力で与えて下さいました。親共々感謝という一言ではとても終わらせられない、とても大きな感情を持ち続けていくと思います。
本当にありがとうございました。
粘り強い示談交渉で困難と思われた執行猶予付き判決を獲得。保釈中の生活面も適切に助言してくれた。
by 詐欺事件を起こしてしまった方のご家族
★★★★★
息子の突然の逮捕、勾留と何も解からず不安な毎日の中、野根先生には常に親身になり対応して頂き、息子も私も大変感謝致しております。難しいと思われていた執行猶予付き判決も頂き、被害者の方々への示談交渉や、保釈中での生活面等を適切に助言をして下さいました。
今は息子も仕事に従事し懸命に前を向き頑張っております。日々平凡な家族での生活に感謝し、これからも過ごして行きたいと思います。
野根先生を始め、アトム法律事務所の方々のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
野根先生、有難うございました。
今の状況や今後の処遇について丁寧に説明してくれたおかげで慌てずに対応できた。会社にも残れた。
by 窃盗未遂事件を起こしてしまった方ご本人
★★★★★